理系作業療法士のブログ

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慢性心不全(CHF)の作業療法

慢性心不全(CHF)の基準

CHFは臨床で良く出会う疾患の一つです。

ただ、最近リハビリ職でCHFの基準の間違いを良く見かけます。

血液検査でのBNPだけ見て、「ああ、心不全だ」と思っていませんか?

 

心不全にはFramingham基準という診断基準があります。

これは2つ以上の大基準、または1つの大基準と少基準2つで心不全と判断します。

内容は成書に譲りますが、簡単に言えば、エコーやBNPは含まれておらず、聴診や労作性呼吸困難など、問診と視診で得られるものが中心である、ということです。

リハビリは20分以上行うことは診療報酬で決まっていますので、セラピストが注意深く観察することは重要です。

また、聴診やX線画像でのCTRなどを自分でも見て、実際の患者さんの状態と照らし合わせて自分なりにデータベースを作りあげていくことは重要だと思います。

 

運動負荷は医師やPTが教えてくれると思いますが、ADLを行っても大丈夫か、どの程度、何をしていくか、は残念ながらエビデンスのあるものはなく、各職場内で連携しながら行っているのが現状だと思います。

そのときにOTが中心になれれば、それが今後急性期における作業療法士の役割になっていくと思います。

 

運動療法のポイント

運動療法を進めていく上で、尿量には敏感になっておきたいものです。

CHFは、利尿剤を中心に治療されます。要するに、体の水分を減らし、心臓にかかる負荷を減らすということです。

尿量が増えていれば良いのですが、運動負荷が強すぎると尿を作る腎臓への血流が減り、筋肉に血流が流れてしまい、尿量を減らしてしまいます。

OTでそこまで運動することはないとは思いますが、注意は必要です。

運動負荷さえ間違えなければ、運動耐容能は思っている以上に改善することもありますので、リハビリをしていて楽しいと感じます。

 

その他のポイント

当院ではCHFと認知症を合併していることも多いため、認知症の評価も必要です。

評価は机上検査だけでなく、家の中が片付いているか、家の中で寝ているだけでないかなど、幅広く評価していくことが重要です。

個人的には学会発表や論文投稿を除けば、認知機能の机上検査は、OTの世界で考えられているほどには重要なファクターでない、と考えているのは内緒です。

その件に関しては今後書いてみようと思います。