理系作業療法士のブログ

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リハビリテーションの本質と必要なスキル

リハビリテーションの本質は、本人が動くこと

私はこれまでに多くの学会や勉強会に参加しており、本もたくさん買っています。

余裕で自動車一台分買えるぐらいお金を払っています。

病院勤務で多く患者さんを診て、リハビリをしてきました。

その上で言いますが、効果のあるリハビリとは、本人が動くことです。 

動かす部位は手の時もあるし脚の場合もあるし全身の場合もありますが、とにかく動くことです。

多くのリハビリ職の人が考えているよりも、もっと単純で原始的なものであることを強調したいです。

本人が行動を起こさない限り、よくなる事は絶対にありません。より効果的なものにするために、何かすることはありますが、ベッドで寝かせてそれっぽいことをしても、少なくともADLや歩行能力を上げる効果は出ません。

それは脳卒中ガイドラインや心血管障害のガイドラインを見ても明らかです。

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脳卒中ガイドライン2009:運動障害とADLに対するリハビリテーション

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運動療法の身体的効果:心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年改訂版)

そもそもリハビリにおける効果判定は参加と活動

近年の流れでは、リハビリの効果は何で判定されているか?

「活動や参加に繋がっているか?」「FIMの点数を向上させられるか?」「自宅退院に繋がっているか?」の視点で評価されています。平成30年の医療介護同時改訂では、これと合わせて「要介護を減らせるかどうか」が問われます。

この視点で言えば、ベテランがやっても新人がやっても、そんなに差は出ません。

もちろんベテランの方が筋緊張を落とすのはうまいでしょうが、それは目的に合致したスキルではなくなりました。

目的に合致したスキルはやはり本人が動きたくなることです。本人が動きたくなるのはどういう時なのでしょうか?

ケースバイケースなのは当然ですが、少し私見を書いてみます。

モチベーターや環境設定のスキルはそれほど必要ではない

モチベーションを高めるために行動療法をする場合もあり、有効な場合もあります。

それは「自宅に帰ることが決まっており、それが達成できそう」などゴールが明確で、かつゴールを達成できそうな能力がある場合です。

そうでなければ、逆効果になることが多々あります。松岡修造氏並みのモチベーターならば、素晴らしいと思いますが、皆がそうなれる訳ではありません。

コーチングスキルも必須ですが、このスキルは療法士の才能に大きく左右されるため、結果を出していくには他にもスキルが必要になるのでは、と思います。

環境設定はもっと顕著で、それまでの生活してきた歴史を変えられて混乱している人はよく見かけます。変えることのメリットよりデメリットの方が大きいので、基本的に最小限に留めておくことがおすすめです。

 医療の知識を高めることで信頼される

「これって、何の薬?」 

薬剤について患者さんに聞かれて、ドキッとすることはありませんか?これ、答えられると患者さんにグッと信頼されます。

別に自分が答えなくても、主治医や看護師さんに聞いてもらえばいいだけの話なのですが、信頼関係はそういう細かなことで決まります。

信頼関係があると「この人の言うことなら効くかもしれない」と行動してもらえる確率は高まります。

そして、これは努力だけで何とかなります。才能はいりません。松岡修造氏のような天才でなくてもできます。

とりあえず、担当の方が飲んでいる薬だけでも調べて行くことで、信頼関係をアップさせることができる可能性があります。

最初はちょっと大変ですが、慣れれば何も考えずにできます。

まとめ

結局、活動量が増えれば能力も上がるし参加や活動も改善するし介護度も改善する、という話です。活動量を増やす方法には色んな方法があり、モチベーターになる方法や環境設定など色々ありますが、結果を出すには結局人と人の信頼関係を高めて動いてもらうことに尽きます。 

 

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