理系作業療法士のブログ

急性期・維持期で呼吸器・整形外科を中心に作業療法士をしています。

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OTの人口が増えているうちは未来はまだ明るいと思う理由

 理系OTです。

作業療法士の将来ってどうなんだろう、

という漠然とした疑問を持ったので調べてみました。

結構学生さんにも聞かれることが多い・・・ような気もします。

結論として、

OTの有資格者数が増えているうちはまだ大丈夫なんじゃないか

 

と思います。その理由について書いてみたいと思います。

 

作業療法士を養成するための専門学校や大学は増加傾向にあります。

1995年を境に養成校の数は劇的に増加しています。

2010年からやや落ち着きを見せていますが、それほど減っていません。

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http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000122674.pdf

 

結果として作業療法士の人数は増えるわけで、資格者数も右肩上がりです。

2014年は4740人が合格しました。

 

まあ、人数が増えれば協会に入って活動しよう、学会で発表しよう、という意欲の高い人だけではなくなってきます。

結果として、資格者数・国試合格者数の割には、割には会員数は増えないという

よく考えれば当たり前の結果になっています。 

 <↓国試合格者数>

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<↓有資格者数>

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2005年ぐらいまではほとんどの方が協会員になっていますが、

2014年ではだいぶ下がって来ています。

「協会員になって組織に貢献すべきだ!」的なことはよく聞きます・・・が。

 

私は意識の高い人だけが合格するべきだ!的なことを言うつもりは全くありません。

人数が増えるということは大歓迎の状態です。

 

人口が増えると、何事においてもその領域が発展する可能性が高いのです。

経済発展などを見ても、人口の爆発的増加に支えられて、

かつての日本や、2000年以降の中国が発展しました。

つまり人数増加は大正義!となる可能性が高いのです。

これを「人口ボーナス説」と言います。

 

翻って、作業療法士では人数の増加が経済成長や組織としての強さになっていないのは何故でしょう?

人数が伸びているとは言っても医師や看護師よりは少ないからでしょうか?

医療という、医師と看護師のヒエラルキーの確立された業界だからでしょうか?

これは一理ありそうで、医療分野ではたらく人は非常に多いです。

ただ、介護領域においてもそれほど強くありませんし、

2018年の診療報酬改定では訪問リハでも「看護師による評価をもっと頻回に」となりました。

要するにクオリティの部分が今ひとつということでしょう。

 

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先程の「人口ボーナス説」ですが、

組織内部での生産数、経済で言えばGDP(国内総生産)が良いことが前提にあるのです。

そうでなければ、例えばBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)は世界有数の経済大国になっています。

(実際、経済大国になる!といわれていました)

 

つまり、OTで言えば

人口×一人一人のクオリティ

が高くなれば、組織として成長できます。

まあ、総生産が低くても人口さえ多ければそこまで酷い状態にはならないと考えています。

 

今後は、療法士の質を高めて信用を作っていくことが必要です。

これは地道な作業になります。

その際には資格の勉強などをすると結果が目に見えるので

モチベーションを高めるには有効です。

資格に依存するのはよくありません。資格がなにかを生んでくれるわけじゃないですから。

 

養成校は「(作業療法士などの)資格があれば就職に困らない!」みたいな事を謳っていますが、

療法士というだけでは今ひとつ物足りない時代になっています。

卒業後も勉強を続けないといけません。

養成校に入ろうとしている方は、今一度しっかり考えた方が後悔が少なくてすみます。

人口が増えてほしい側としては、良い事だけ言っていた方がトクなんですが、

あまり嘘はつきたくありません。

 

現在作業療法士として働いている人は、人口が減り始めたときにその真価が問われると思います。

それでは。